東江湖(とうこうこ)は郴州市東南部の耒水(らいすい)上流、湘江の支流にあるダム湖で、市の中心部から約38キロメートルの所、京広(けいこう)鉄道と107号国道に近い。ダムは1958年から1992年にかけて段階的に造られ、その背後に160平方キロメートル、総貯水量91億5千万立方メートルの湖が広がった。中華中南部の最大の人工湖で、北の洞庭湖に擬して「南の洞庭湖」とよばれる。発電を第一に、500メガワットの水力発電所を動かし、洪水調節と航路の用水も担う。周囲には島と枝状の入り江があり、白浪景区の蛇島、猿島、鰐島、鳥島、北岸の白鳥山森林公園などが並ぶ。だから湖は一枚の水ではなく、まとめられた景観である。ダムは中国が設計し建設した双曲アーチダムで、放流門が開くと湖水が下の峡谷へ注ぎ落ちる。
雑誌から
冷えた水が霧をつくる湖
東江湖は耒水上流の大型ダム湖で、冷たい水とダムから生まれる霧で知られる。水温は8〜12度を保ち、放流門が開くと緑の水が霧に砕けて、5A級観光区に人を集める。
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霧が生じる理由
東江湖の霧は、冷たい水から生まれる。湖の水温は8〜12度と異常に低く、この冷たさが湖の魚が珍重される理由でもある。冷水で育った魚は蛋白質が多く、東江湖の魚は郴州市の四つの特産の一つに数えられる。霧そのものが現れるのは、ダムの放流門のそばである。放流門が開くと、緑色の湖水峡谷へ落ち込み、数千の細かな粒に分かれて、銀の絹のように水面に垂れる霧の幕をつくる。だから霧は天候だけでは、貯水池の仕事でもある。冷えた水と、放流門を通って落ちる流れとの出合いであり、ダム自身がつくる霧で、いまや湖を語るときの看板になる。水の冷たさが湖の特徴であり、同じ冷たさが霧を立ち上げる。冷えた水と空気が交わる、湖の看板である。
風景になった産業
東江湖はいま、ダム湖であると同時に観光地である。中国では観光、保養、リハビリの地として知られ、国家5A級の評価をもつ。国内観光区画の最高等級である。湖は水上スポーツの訓練基地でもあり、上流は白水のラフィングに使われる。1995年に整備された浅瀬と急流と高い落差のコースで、およそ百のテレビ局が取材し、訓練と大会の会場として確認されている。水のまわりには地元の経済が育っている。冷水の魚、茶、竹の産物が湖の名前で売り、湖岸近くには後谷の滝と、東京堡という名の革命追悼地がある。発電のために造られた貯水池は目的地に変わり、水上の霧がいまこそ人が見にくる理由になった。岸の白鳥山森林公園には世界最大の銀杉(ぎんさん)の群落があり、湖を囲む茶畑は地元の狗脳茶(くずのうちゃ)を 생산している。

