「三江並流」という名は、雲南北西部の山地をおおむね南北に流れる三つの大河を指す。長江上流の金沙江、メコン川上流の瀾滄江、サルウィン川上流の怒江である。ユネスコは、急峻な峡谷を通り、氷河に覆われた峰がその上にそびえる流路を記述する。三つの川は一つの谷で合流するわけではない。地図上では近接しながら、隣り合う流域の標高、気候、往来のしやすさは大きく異なる。
ここは垂直方向の隔たりが際立つ景観である。深い峡谷が尾根や集落を分ける一方、雪や氷が低い谷の集落よりはるか上で源流を養う。ある斜面を越える道路が、次の流域へ簡単につながるとは限らない。地図上では大河が近くを並行して流れながら、山の壁に隔てられる。その並置が景観の劇的な印象を生む。