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版木が今も摺られる場所
徳格印経院は1729年に創建された。紅樺の版木、土地の紙、手で回すローラーが今も使われている。
文 IFreeing編集部読了約2分徳格印経院 · ガンズー
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徳格印経院 [1]
版木の家
印経院が建ったのは1729年だが、徳格の領主は1703年から版木を刻ませ、経典を摺らせていた。のちにチベット地域の三大印経院の最初のひとつになる。建物は高く細く、中庭のまわりに開いた回廊が巡る。版木は天井まで届く棚に、典籍ごとに並べられている。中庭に面した回廊を歩くと、棚が左右に続いていく。空気には墨、古い木、埃の匂いがある。回廊が狭く窓を開けられないので、光は中庭から入る。
毒のある根からつくる紙
紙の原料は狼毒草(瑞香狼毒)の根で、虫にとっては毒になる植物だ。繊維を煮て、叩き、枠に流し込む。紙料を枠に注いで作る、この土地の紙の作り方である。できた紙は軽く、強く、虫がつかない。版木は紅樺で、寝かせ、いぶし、煮て、乾かし、鉋をかけてから、深い浮き彫りに彫る。深く彫るからこそ、一枚の版は何度も墨をつけて摺っても文字を失わない。材料は飾りの話ではない。書物が今も残っている理由そのものだ。
墨とローラーと、安定した手
摺りは二人一組で進む。一人が版木に墨をつけ、もう一人が紙を置いてローラーで押し、摺り上がった紙を持ち上げる。仕事は速く、静かだ。印経院は1958年から約二十年閉じられ、1979年に再開した。2006年、この技は国家級の無形文化遺産に登録された。今も小さなチームが工程を守り、僧院や図書館からの注文に応じて、経典や史書も摺っている。ここは実演の場ではなく、工房である。
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