岩絵の色あせた箇所は、輪郭を見分けにくくすることがある。しかし花山では、顔料と元の岩肌との関係もまた、遺跡が受け継ぐものの一部だ。ICOMOSの評価書によると、寧明では絵に手を触れずに亀裂を補強する作業が行われている。絵を支える素材を安定させることと、絵を新たに完成したように見せることは異なる。
明るく復元した図は、解説展示で岩絵を理解する助けになるかもしれないが、元の崖に手を加えることになる。風化した表面には、それ自体の物質的な歴史が刻まれている。色あせた部分も、元の岩肌の一部として残されている。


