雑誌から

湿った地面に、土の建物はどう立つのか

木の基礎、版築の壁、内側の学堂から和貴楼を読み、五階建ての土楼を支える建築の知識を知る。

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芝生の向こうに、石の基壇、幾段もの窓、瓦屋根をもつ大きな円形土楼が見える。
和貴楼:南靖県で石の基壇の上に建つ円形土楼。

一番面白いところは見えない

和貴楼は、はっきりした建築の謎を見せる。重い土の建物が、湿った地盤にどう立てるのだろう。方形の輪郭と五つの階は見えるが、答えはその下から始まる。普通の見学では調べられなくても、基礎は正面と同じくらい、この物語に重要なのである。

世界遺産の推薦書は、建物の所在地を南靖県の璞山とし、建造年を1732年と記している。湿地に松の杭を用いたことも説明されている。それを奇跡の話にするのではなく、つくり手が難しい敷地を見極め、対処する材料を組み合わせた証拠として考えてみたい。謎は、解決の背後に人間の知識がある、建築の問題になる。

いくつもの材料が違う仕事をする

2025年の研究紹介で、廈門大学の建築研究者Wang LiangliangとHan Jieは、松の杭、木の筏状の基礎、石の基礎部分、版築の壁から成る仕組みを説明した。その研究は、実測や、技法をよく知る実務者への聞き取りに基づいていた。壁は上へ行くほど薄くなり、木の部材も構造に加わっている。

大切なのは、材料どうしの役割分担だ。土は目に見える大きな塊をつくるが、土だけが働いているわけではない。木と石も説明に欠かせず、建物が成り立つ理由を壁の厚さだけに還元することはできない。土の囲いを均一な一つの物として感嘆するより、地面から上へと読み取るほうが、正確な姿に近づける。

囲いの内側にある学堂

推薦書の内部の説明には、内側の学堂、井戸、そして低い階で炊事、その上で貯蔵、さらに上の階で就寝という、暮らしの機能の縦の配置が記されている。これらの細部は、技術上の難題から、その構造が支えようとした毎日の生活へと、関心を移してくれる。

とりわけ学堂は示唆的だ。複数の家族を集めるための建物が、学びのための場所も用意していた。同じ囲いの中にある、食事の準備、物資の保存、休息、勉強という異なる必要を思い浮かべる。それは共同生活がいつも円満だった証拠ではなく、建築が複数の活動を一緒に受け止める必要があった証拠だ。中庭を持つ平面も、空間の目的がわかれば、意味が深まる。

仕組みの説明も保存する

研究者の説明からは、古い建物を理解するには、外観を測る以上のことが必要だとわかる。知識は建築の実践や、それに詳しい人々の記憶に残ることがある。その知識を記録すると、写真だけでは見えない特徴を説明できる。

訪問者にとっても、和貴楼は似た視点の切り替えを促す。目に見えるものに気づき、それを可能にする隠れた仕組みを認める。床を試したり、傷みやすい部分に触れたり、壊れないという大げさな話を繰り返したりする必要はない。すでに十分に大きな達成がある。つくり手は難しい敷地で複数の材料を働き合わせ、家庭と学堂のための実用的な空間を生み出した。これからも守っていくには、その関係を理解することが欠かせない。

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写真の出典と権利情報
  1. 和貴楼:南靖県で石の基壇の上に建つ円形土楼。Yumeto, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0 元写真の出典 ↗ 権利情報 ↗