風はゆるい砂に力を及ぼします。粒の重さや隣り合う粒との結び付きを超えると、粒は短く跳ね上がります。地質学ではこれを跳躍(saltation)と呼びます。着地の衝撃が別の粒を動かし、繰り返す跳躍が砂を運びます。大きな粒は衝突を受けた後、転がったり表面をゆっくり這うように移動したりします。
雑誌から
風はどう砂丘を描くのか
一粒の短い跳躍、砂紋、長い稜線。それぞれ異なる尺度の動きを、風と重力がつなぎます。
同じ街をめぐる · 酒泉 ↗砂粒が短く跳ねる
繰り返される小さな筋
粒同士の衝突や粒径の違いが、砂面に規則的な砂紋をつくります。その線は砂丘本体よりはるかに細かな尺度です。地表の湿度、植生、表面の固結は、風が運べる砂の量を左右します。砂紋は飾りのように止まった模様ではなく、新たな移動で際立ち、崩れ、別の並びに覆われます。
稜線を越えて反対側へ
単純な砂丘では、砂が風上斜面を上り、稜線の先に堆積します。風下側が急になると、薄い砂層が重力で滑り落ちます。この急斜面が滑落斜面です。片側から運ばれ、反対側へ積もることで砂丘は更新されます。輪郭が同じように見えても粒の位置は変わり続けます。水が流れても波の形が保たれるのに似ています。
砂丘の形を分ける風向
風向と砂の供給量が大きな形を決めます。卓越風は三日月形の尾根をつくりやすく、複数方向の風は複雑な頂や翼を生みます。植生は砂丘の一部を固定します。鳴沙山の重なる斜面も風成地形の仲間で、泉周辺では土地の起伏が配置を導きます。大きな尾根も小さな砂紋も、動く粒、空気、重力から生まれます。

