雑誌から
長江が始まるところ
宜賓で岷江と金沙江が出会う。下流の川は長江と呼ばれ、街はその一点に自分の輪郭を重ねてきた。
文 IFreeing編集部読了約2分合江門 · 宜賓
同じ街をめぐる · 宜賓 ↗
合江門 [1]
二つの川、ひとつの名
岷江は北から下り、都江堰と成都平原を過ぎてくる。金沙江は西から、高原を出てくる。二本は合江門で出会い、そこから下流が長江と呼ばれる。宜賓は自分を本流のゼロキロ地点、長江最初の街と名乗る。ふつうの日、二本の川は違う色と速さで入ってきて、混ざる前にしばらく境界線が見える。広場の縁に立つと、まだ別々の水が並んでいるのがわかる。名前が変わるのは一点だが、水が混ざりきるのにはもう少し時間がかかる。
発酵する街
宜賓のもうひとつの長い物語は醸造だ。街は古い窖池(発酵用の池)を三千年続く伝統として語り、旧市街の空気には穀物と酵母のにおいが混じる。これは街の語りであり、そう読むべきものだ。窖池は実在するが、連続する三千年は物語である。訪れる人にとって大事なのは、川と穀物と蔵の関係のほうだ。合流が運搬を容易にしたから、加工がここに残った。においをたどって古い街区を歩くと、この街が何でできているのかが見えてくる。
南へ、竹海と古い町
街の南、低い山並みは密な竹に覆われ、蜀南竹海と呼ばれる。さらに南の李庄は、木造の家並みと戦時中の大学の歴史を持つ川辺の町だ。長江を見下ろす崖には、僰人の懸棺が残る。これらは別々の小旅行で、ひとつの道筋ではない。合江門が錨になる。宜賓のほかのものは、川が名を変えるその一点を囲むように配置されている。同じ街から出発しても、行き先はそれぞれ別の日に向いている。
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