雑誌から

一杯の中にある港

たれと麺鍋から、柔軟な沿岸の食文化を形づくる海のつながりへ。廈門の沙茶麺をたどる。

オレンジ色のスープに麺、えび、いか、青菜が入っている。
廈門の海鮮沙茶麺。

一杯を組み立てる順序を見る

沙茶麺は、それぞれの要素を分けて考えるとわかりやすくなる。麺と青菜を湯がき、汁と選んだ具を合わせて一杯にする。どの台所にも変わらず伝わる、分けることのできない一つのレシピではない。組み立てる料理だからこそ、材料や好みの違いが入る余地がある。

市の英語による料理紹介には、黄色い麺と、豆腐や内臓なども選べる具が記されている。そうした細部に、料理の日常的な使いやすさがある。特徴のあるたれを軸にしながら、いくつもの食感を受け入れる一杯なのだ。唯一の決定版を探すより、麺をゆでる鍋、汁、そこへ加えるために選ばれた食材の関係から理解したい。

旅する味を、土地でつくり直す

廈門の地域史の記述は、この移動に一人の名を与える。マレーシアで沙茶づくりを学び、のちに廈門で売った華僑、Chen Youxiangだ。Yang Jiboの研究を引くその記述では、彼を唯一の発明者ではなく、調味料を伝えた人々の一人としている。また、材料の試行錯誤や、持ち運びと保存がしやすい粉末の形を工夫したことを説明している。

その細部によって、海とのつながりが手に触れられるものになる。旅した料理人は、製品だけでなく技も運び、製品自体も次の旅のために変えられた。沙茶が東南アジアのサテと関係するからといって、各地のたれが同じということではない。この歴史では、移住、試作、商いが共に働いていた。一杯の麺は、一つの調理工程の終点であり、はるかに長い網の中の小さな一点でもある。

調味料の中にも海がある

沿岸の料理は、丸ごとの魚や並べられた貝で表されることが多い。調味料は、同じ地理へ通じる、もっと小さく目立たない道を開く。廈門の料理の紹介では、地元の海鮮を調理する際に使うものとして、醤油やエビの発酵調味料と並んで沙茶が挙げられている。公表された沙茶の材料説明には、干した魚介も登場する。

つまり、器の中で最も目立つものが豆腐や麺でも、海が含まれていることがある。味の構成と主材料は、同じものではない。食事に制限がある読者には、この区別が実際に重要になる。野菜が多く見える一杯も菜食とは限らず、レシピにはアレルギーの確認が必要な材料が入ることもある。訳された料理名だけに頼らず、実際の作り方を確かめたい。

つくり手が答えられることを聞く

麺の店先で最もよくわかる会話は、簡単なものかもしれない。この汁には何が入り、この店ではどんな具を選べるのか。それは目の前の食べ物についての問いであって、一軒の台所に都市全体を代表させる要求ではない。答えが違えば、同じ料理との二度目の出会いが、より面白くなることもある。

廈門の港の歴史は、船、建物、移住者の生涯を通じて語られることが多い。食は、その動きを別の尺度へ引き寄せる。たれの名前は遠い土地とのつながりを残し、一杯の麺はその日の地元の選択を記録する。込み入った起源伝説も、「一番おいしい」という主張も必要ない。旅した味が、街で何度もつくり直せるものになる、その姿にすでに文化の物語がある。

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写真の出典と権利情報
  1. 廈門の海鮮沙茶麺。Windmemories, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0 元写真の出典 ↗ 権利情報 ↗