霊渠は、二つの流域を結ぶ水路として見ると理解しやすい。湘江は長江水系に属し、漓江は珠江水系に属する。両川の源流域は桂林市域の興安付近で近づいている。両者をつなぐには、既存の川の一部を整備するだけでは足りず、分水界を越えて舟が通れる道を設ける必要があった。
中国がユネスコの暫定一覧表に提出した資料は、運河の取水施設と北渠・南渠を説明している。全長はおよそ36キロで、結びつける河川水系に比べると小さな水路だ。その重要性は見た目の規模に比例しない。短い人工の連絡路が、はるかに大きな水運ネットワークの使い道を変えた。
