雑誌から

五つの鼓楼、五つの花橋、暮らしの村

肇興では川、道、共有の建物から村の人々が行き交う空間のつながりが見えます。

同じ街をめぐる · 黔東南ミャオ族トン族自治州 ↗
肇興の田畑、川岸、木造家屋。
肇興の田畑、川岸、木造家屋。

二つの川の間にある五つの村組

貴州省政協の紹介記事によると、二本の川が肇興を横切り、仁・義・礼・智・信という五つの村組があります。五つの鼓楼と花橋は、家屋、穀物倉、製粉小屋、井戸、養魚池の間に位置します。同記事は村の配置を船形になぞらえますが、土地に伝わる見方であり、起源が実証された説ではありません。確認できるのは、川が集落を通り、橋や道が各組と広場を結ぶことです。

共有の場がつくるネットワーク

五つの鼓楼はそれぞれの村組の広場のそばにあり、花橋は川を渡り、道は広場と家々を結びます。穀物倉、製粉小屋、井戸、養魚池も同じネットワークの中にあります。集まる場所と日々の仕事場が近く、村は一つの大きな中心ではなく、いくつもの連なる組によって成り立っています。資料は空間要素と配置を示しますが、各場所の現在の使われ方は変わり得るため、現地の説明が必要です。

肇興の集落景観に並ぶ屋根と鼓楼。
肇興の集落景観に並ぶ屋根と鼓楼。

村の配置に刻まれた仕事

家屋、穀物倉、製粉小屋、井戸、養魚池の記録は、食料の保管や加工、水の利用が居住空間や共同建築の近くにあることを示します。細部に目を向けると、視線は村の輪郭から場所の間の移動へ移ります。道は広場から家や仕事場へ伸び、花橋は川越えを日常の動線に組み込みます。建物を遠くから眺めるだけでなく、集落を通る道筋に沿って読めるのです。

音楽と公共空間が交わる

鼓楼はトン族大歌の演唱場所の一つで、ユネスコは家や公共の場も挙げています。鼓楼は孤立した建築ではなく、人が集う場所の地理に属します。ただし集まりがいつも演唱であったり、建物の用途が一つに固定されていたりするわけではありません。五つの村組と連なる広場は、共有空間が村全体に分布し、活動は参加者と機会によって変わることを示します。

肇興の橋と木造建築。
肇興の橋と木造建築。
探索を続ける · 肇興トン族村 ↗
写真の出典と権利情報
  1. 肇興の田畑、川岸、木造家屋。Rutger van der Maar · CC BY 2.0 元写真の出典 ↗ 権利情報 ↗ 向きを補正し、縦横比を保って縮小、WebP化。トリミングや修整なし。
  2. 肇興の集落景観に並ぶ屋根と鼓楼。ogwen · CC BY-SA 3.0 元写真の出典 ↗ 権利情報 ↗ 向きを補正し、縦横比を保って縮小、WebP化。トリミングや修整なし。
  3. 肇興の橋と木造建築。ogwen · CC BY-SA 3.0 元写真の出典 ↗ 権利情報 ↗ 向きを補正し、縦横比を保って縮小、WebP化。トリミングや修整なし。