古猗園は上海中心部の北西、嘉定区の南翔にある。名は「緑の竹がしなやかに茂る」という句にさかのぼり、竹はいまも園の個性を大きく左右する。明の嘉靖年間、地元官僚の閔士籍が私的な憩いの場として造ったのが始まりだ。初めは猗園と呼ばれ、その後の所有者や代々の庭師が敷地を作り変えた。
竹は道の脇に置かれた植物にすぎないわけではない。まっすぐな茎、細い葉、移り変わる影が目隠しとなり、一歩ごとに見えるものを変える。中国庭園では景色を少しずつ見せることが多い。塀が全体を隠し、門が一部を額縁のように切り取り、小道は水面や亭に向かって曲がり、開く。竹はその連なりを柔らかく、生き生きとさせる。

